【やまさを彩る人々】厨房のプロが認めた、この味
料理人が選ぶお茶には、理由があります。
今回訪ねたのは、一宮市島村更江にある和食店「食学旬菜 和み 大にんぐ」。静かな住宅街にありながら、多くの一般客や常連客が足を運ぶ、知る人ぞ知る一軒です。
店主の小島大(ひろし)さんは、料理一筋30年。毎日市場へ足を運び、魚を見て、素材を選び、その日の料理を組み立てています。
隠れ家に人が集まる理由とは
初めて訪れる人なら、「なぜこんな場所に?」と思うかもしれません。
目立つ繁華街にあるわけでもなく、大通り沿いの店でもありません。
ところが暖簾をくぐると、印象は一変します。
厨房から聞こえてくる威勢の良い声。楽しそうに食事を囲むお客様の姿。静かな住宅街の中にある店とは思えないほど、店内には活気があります。
それが「大にんぐ」という店の面白さです。
立地ではなく、料理そのものを目当てに人が集まっている。
その理由は、料理を一口味わえば自然と伝わってきます。
毎日市場へ通う料理人が選ぶ旬の魚
小島さんは料理一筋30年。
毎日市場へ足を運び、すべて自分の目で確かめて鮮魚を仕入れています。野菜は契約農家から届く新鮮なものを使い、魚介だけに頼らず、肉料理まで幅広く手掛けます。
中でも看板料理の一つが、旬の魚を使った刺身です。
厚く切られた刺身は艶やかで、箸を入れれば魚の弾力が伝わってきます。
口に運ぶと、魚本来の甘みと旨みがゆっくりと広がる。
素材が良いだけでは、この味にはなりません。
毎日の仕入れで魚を見続けてきた料理人だからこそ、その素材をどう生かすかという判断があります。
季節ごとの食材に出会えることも、「大にんぐ」に通う楽しみの一つです。
名物「メガ盛りツインアーチ天丼」は驚きだけではない
「大にんぐ」の名物料理として知られるのが、豪快な姿の「メガ盛りツインアーチ天丼」です。
高く積み上げられた天ぷらは、まず見た目のインパクトに驚かされます。
しかし、人気の理由は大きさだけではありません。
揚げたての衣は軽く香ばしく、素材の旨みを引き出す火加減にも料理人の技が表れています。
驚きと美味しさ。
その両方を一つの丼で楽しませるところに、小島さんの料理人としての心意気があります。
「結局、料理のことばかり考えています」
趣味について尋ねると、小島さんは少し照れたように笑います。
「結局、料理のことばかり考えています。」
派手な言葉ではありません。
けれど、料理一筋30年という時間を考えれば、この言葉ほど小島さんを表しているものはないのかもしれません。
魚と向き合う。
素材と向き合う。
そして料理と向き合う。
その実直な姿勢が、一皿一皿を通してお客様に伝わっています。
料理人が認めた、料理に寄り添うやまさ茶
そして、やまさ製茶との出会いも一つの縁から始まりました。
営業担当者から手渡された一杯のお茶。
最初に小島さんの印象に残ったのは、香りでした。
そして、味。
料理の邪魔をしない。それでいて、きちんと存在感がある。
そのバランスが、料理人の目に留まりました。
温かくしても、冷たくしても美味しい。
さらに、お茶そのものを食後に楽しむだけでなく、デザートにも活用しているといいます。
今では「美味しいね」と、おかわりを求めるお客様も少なくありません。
小島さんは、お茶についてこう話します。
「お茶は昔から食事に寄り添ってきた飲み物。料理に欠かせない一品だと思います。」
料理を主役にしながら、その余韻を整える。
強く主張するのではなく、料理の後に自然と手が伸びる。
料理人が選ぶお茶には、そんな「寄り添う力」が求められているのだと思います。
人が集まる店には、理由がある
「大にんぐ」は、決して目立つ場所にある店ではありません。
それでも人が集まります。
旬の素材を大切にする。
毎日市場へ足を運ぶ。
手を抜かず、料理と向き合う。
そして、お客様が食事を楽しめる一皿を出し続ける。
その積み重ねが、少しずつ信頼になっていきます。
店の場所よりも、料理そのものが人を呼ぶ。
一宮市の静かな住宅街にある「食学旬菜 和み 大にんぐ」は、そんな料理店の姿を教えてくれる一軒です。
暖簾の向こうでは今日も、小島さんが旬の素材と向き合っています。
そして食事の最後には、料理に寄り添う一杯のお茶がある。
一杯のお茶から始まったご縁が、料理人とやまさ製茶をつないでいます。
【やまさを彩る人々】
「やまさを彩る人々」は、やまさ製茶のお茶を選んでくださる料理人・職人・店主の仕事と、人とのご縁を記録する特集シリーズです。
一杯のお茶の先には、その味を選んだ人の仕事と人生があります。